政府(複数形)によってインターネット上の言論に対する抑圧が行われているようで、そうした状況を改善しようとするキャンペーンをアムネスティインターナショナルが立ち上げたとのことです。
ネットにおける言論弾圧の例が、中国政府が新聞に課そうとしていた天安門事件後15年に関する記事の制限について、詳細に述べた文章を中国でShi Taoというジャーナリストが、メールで海外に漏らして懲役十年となった、ということです。
[コメント]
このキャンペーンについては、大筋については賛同できますが、国際的に行おうとすることにやはり違和感を感じます。実際、日本でネットをやっている限りでは、「ネット上の政府による言論弾圧」と言われてもあまりピンと来ません。
もちろん、国際的に支持が得られれば一部の言論弾圧を行う国に対する圧力になるとは思います。ただ、アムネスティのスポークスマンの "around the globe net cafes are being closed down, home PCs are being confiscated, chat in discussion forums is being watched and blogs are being censored or removed." という言葉からは、世界中でインターネットの言論に対する抑圧が行われているから、それに対して抗議する、といった印象を受けます。
抗議の対象が、Shi Taoさんの情報を中国政府に提供したYahooにも及んでいることも良く分かりません。アムネスティの支持を得ないと、各国政府から要求されても利用者情報の提供が出来ないのなら、結局アムネスティが世界中のプロバイダにとっての大きな権力となってしまい、結局その利用者である我々にとっての大きな権力となってしまうのではないでしょうか。